サビイヌ

イメコン話とかよもやま

ファンデーションを選ぶ

 ファンデーションを選ぶのが結構大変なタイプっぽいぞ、ということがわかったので、書き留めておきます。

 

 

何がそんなに大変か?

 そのものずばり色です。わたしはブルベ冬ですがブルベの特徴に挙げられがちなピンク肌ではなく、いわゆる『黄み肌ブルベ』です。BAさんに見てもらって購入するファンデーションの色味は大概ニュートラル、あるいは、ブランドの中で標準色、とされている色(あるいは標準色のうち明るめの色)が多いです。

 ただね、つい最近、本当につい最近、そういった色のファンデを塗ると、顔色が赤ら顔、あるいは、シミが浮き出して全体的にグレーになることがわかったんですよ。

 

 …遅ない? 化粧し始めて何年経ってんの? って話なんですが、いやさあああ、あんまメイクしてこなかったからさあああ。

 会社に行く際は、『メイクした』って事実が欲しいだけで、化粧直しなんかほぼしないし…。すっぴんでも別に怒られるような職場でもないから、だいたいすっぴんだったしね。崩れようが何しようが、気にもとめてこなかったんだよね…。

 

 なんつーか、おしゃれ偏差値が低いにんげんがこちらですよ、って見本のようでございますけれども(いやまあ今も低いままですが)、ともあれ、そんなわたしに気づきのきっかけがありました。それは、PCと他イメコンの資格をお持ちのメイクアップアーティストさんにメイクをしていただいた時のこと。綺麗にメイクしていただいたはずなのに、すぐに撮っていただいた写真を見ると、全体的にグレイッシュなくすみ(シミも超浮く)がすごくて、さらにチークが悪目立ちしてて酔っ払ったようなほてりに見えたんですよね。どうした???? ってなるくらい。帰宅した時にも写真を撮ってるんですが、それも、肌色からしてものすごく疲れて見える。

 

 使っていただいたのは、デパコスのピンク下地と、ニュートラルカラーのデパコスファンデーション。チークもそうです。どれもこれも有名どころ(誤解されると困るので、ブランド名は伏せておきます)で、ベスコスに選ぶ人も多い代物。

 技術が悪かった、訳ではない。メイク用品も悪くは無い。色の選び方も(PCの資格をお持ちなので)、おかしくはないはず。いや素材は悪かったのかもしれないけどぉ!!!笑 じゃあなんでだろう?

 

よくよく考えれば…

 メイクして出かけて、帰ってきたら肌色がくすんでいる、っていうのは、わたしにとっては普通のことでした。一般的にもそれほど奇異なことでもない…と思っています、が、どうなんだろ…(自信無くなってきた)。

 時間経過で化粧は崩れるものですし(マスクがあるなら更に加速する)、身体が疲れているのなら顔も疲れてくすむのは当然で、前述した通り、”””””そういうもの”””””と片付けていたんですね。

 でも、写真を撮ってもらったのは、メイクして貰ってすぐ。時間も経たずにこんな肌色になるかあ? ただ、自分が持ってるファンデでも、BBクリームも、時間が経ってメイクが崩れてたら同じ症状になってたわけで……。ん? いや、これ、『崩れてるから』とかいう話?

 

 そこから、グーグルにキーワードを突っ込んで、あれこれあれこれ調べてみた結果、アンダートーン、グリーンベース、オリーブ肌、という単語にたどり着きました。

 

トーン、ベース、それからイエローとブルーとグリーン

 ファンデーションってなんで塗るかっていうと、定義上は、肌の保護(乾燥とか埃など)と、肌むらの調整(色や凸凹、質感)のためなんだそーです。つまり肌を綺麗に保ち、綺麗に見せるためのカラーアイテムなんですね。あんま意識しないで塗ってたけどもね!!! 

 基本的には、自分の肌色に最も近いものを選ぶのがセオリーです。ほぼほぼ無塗装の首が近くにあるので、綺麗にトーンアップさせて完璧に仕上げても、色の差があると不自然さが浮き彫りになる。だから、首と顔の境界線上に塗って色の近いものを確認しましょう、とよく言われてますね。

 YouTubeのショート動画を眺めてると、たまに中国か韓国かの方の、別人変身系メイク動画が飛び込んでくるんですけど(踊りながらメイクするやつとか)、顔をファンデ等で凄まじくトーンアップさせたら、首もきちんと塗って色を揃えてて、なるほど隙がねえな……ってなります。中国、韓国の方だと、美しい顔=白くて明るい肌、っていう概念があったりするのかしらん。みんなやたら白くしているように感じる…。ただ、首まできちんと仕込むメイクがデイリーメイクなのか、メイク技術を誇るための、SNS向けのものなのかちょっと分からんのですけど。(ステージに立つアイドルさんたちは、ステージメイクとしてやってそう)(一般人が実際にやったら服が大惨事になりそうだし崩れた時に悲惨だねえ)

 

 つまり、ファンデーションは、肌の色に近く作られている。言い換えると、そのファンデーションを作ってる化粧品メーカー、ブランドが、肌色をどう捉えているか、っていう話になります。バリエーションは、黄色っぽいかピンクっぽいかどっちでもないか、の三種が多く、ラベリングは、国やブランドによってまちまちですが、まあ大体こんな感じ。

  • オークル(イエロー・ウォームトーン・イエベ)
  • ピンク(ピンク・クールトーン・ブルベ)
  • ニュートラル(上二つのどちらにも偏ってない)

 上記の場合のイエベ、ブルベはパーソナルカラーとは別で、色の識別の話なのでややこしいな…。

 PCイエローベースでも肌がピンクの人もいるし、PCブルーベースでも肌がオークルの人はいます。PCイエベならイエベファンデ、ということではなくて(それでOKの方もいるんですけど)、肌色がイエローベースの色かブルーベースの色(イエローが少ない)、です。イエベブルベ表記は、どうしたってPCとごっちゃになるので、アンダートーン(基底色)って言った方が誤解がないかな。でも、アンダートーンって単語、日本じゃあんまり聞かないすね。

 同様に、ウォームトーン、クールトーンも日本じゃあまり使われないですが、温かみのある色=黄色系統、涼しげな色=ピンク系統、ということのようです。黄色よりピンクの方が暖かそうな気もしないでもないんだけど、欧米だと太陽の色が黄色だからかしらん…。

 

 さて、肌色を見て、イエローの選択肢が消え、ピンクの選択肢も消えれば、残るはニュートラル……になるんですけど、実のところ、選択肢はもう一つ残っている。何かといえば、グリーンです。グリーン??? ってなるよね。なるなる。

 

イエローの主成分

 人は色を、光の三原色で見ています…ってはなしは前にも書いたので繰り返しになりますが、RGB、つまりRedGreenBlueの3色で色は構成されています。イエロー無いやんけ、ってなりますが、イエローは、RedとGreenが混ざった色なんですよね。

 

 肌の色はRGBいずれも混ざった複雑な色ですが、例えばブルーアンダートーンのピンク肌を作るとしたらこんな感じ。

 イエローアンダートーンは黄みよりの肌。RGの値は同じだけど、Bの値がピンク肌の時より少なくなりますね。

 さて、上記の共通点は、Redが大量に含まれている(最大値)ことです。まあ、血の色が赤なので赤が含まれるのは当然なんですが、そのRedを引いた、いわゆる『血色の薄い肌』というものも存在します。

 これが、いわゆる『グリーンをアンダートーンにもつ肌色』で、『オリーブスキン』です。『白っぽいマヨネーズの色』と例えている方がいらっしゃいましたが、色白な方だとそういう感じに見えるようです。

 

 下記まとめサイトにある、肌色の画像がかなりわかりやすいので引用します。(って書いてたら、サイトがなくなっちゃってますね。復活すると良いけど最近更新も無かったから望み薄かな…)

 

kireimatome.net

 

 COOLはまるっきりピンクなのでわかりやすいから除外するにして、Warm+Saturated(黄み肌+高彩度)、Olive+Saturated(オリーブ肌+高彩度)、Neutral+Saturated(ニュートラル肌+高彩度)は違うけど似たような色に見えます。これの違いは何か、といえば、オレンジの存在です。

 

 オレンジは、絵の具的には赤と黄色で作りますが、RGBだと、RGで作ります。RGの両方が強いと黄色に、Gが強いと緑になるので、Rを強めてGを少なくすると、綺麗なオレンジになります。

 

 

 Rが少なくGが多いオリーブはオレンジみはほぼなし。RGが両方多いウォームは、オレンジではなく黄色をより強く感じます。

 つまり、黄みにも青みにもよらないニュートラルというのは、結果的にオレンジになるようです。昔、絵の具やら色鉛筆やらで存在した『はだ色』が、今は『うすだいだい(Pale  Orange)』と名称が変わっていますが、肌の色はオレンジの延長線上にあると人が認識している証左とも言えるかもしれないですね。

 

ファンデの違和感

 さて、オリーブスキンの人が、ニュートラルファンデを塗ると赤らむというのは、元々の肌色に赤みがない(=オレンジではない)のに、赤み(オレンジ)を足す(強くする)ことになり、馴染まず浮き出てしまうから、と言えるのかな、と思います。それだったら、赤みよりも黄みを優先させて、ウォームファンデの方がまし。という話になりそう。高彩度のウォームなのに、ブランドによってはあうものが無くニュートラルにされてしまう人も、同じような現象になりそうです。

 

690: キレイ職人さん 2021/07/30(金) 21:49:47.41 id:KIH8y/ic0
なるほどね
>>2(注釈:上記画像)でいうオリーブや低彩度(注釈:Muted)ウォームみたいなファンデがみつからない場合に
高彩度(注釈:Saturated)オリーブ肌→高彩度ウォームファンデで妥協できなくもない。ニュートラルファンデは論外
低彩度オリーブ肌→高彩度ウォームファンデを彩度で合わせると明るさのずれが大きくなるので低彩度ニュートラルファンデのがマシ
ってことか 

 

 上記サイトに掲載されてた書き込みですが、たしかに、高彩度だとオレンジが強いのでニュートラルはNG。

 低彩度だとくすむのでオレンジは押さえられますが、そもそも低彩度のファンデってあんま見なくないか……? 低彩度の肌色を持っている人は、ベースがどれだろうとなかなか合うものがない、かもしれない…。

 

オリーブスキンを疑え

 さて、自分がオリーブスキンかどうか、自分の肌のアンダートーンがグリーンかどうか、というのは、自分では正直判別がつかないんですよね。口を窄めて鼻の下の肌が緑っぽく見えたら、とか、血管を見て静脈の色が青と緑どっちもあったら、とかググると出てきますが、判別方法として正しいのかどうか…。まあ、どちらも当てはまるっちゃ当てはまりはするんですけど……。

 肌の色を確認するには、いろんな人と比較するのが一番なんですが、そういう機会ってなかなかないし、すっぴんじゃないと比較できない。昔の写真を見返してみると、確かにグリーンがあるようにも見えなくもないけどよく分からない……みたいな感じで終わってしまう笑。

 あれこれ調べてみると、パーソナルカラーのグリーンベース(ってのが最近あるんです? 1st/2ndがイエベブルベで異なってるとそうなる可能性が高くなるという話ですが…)と、ごっちゃになってる解説もあるようで、なーにが正しいんだかさっぱり。

 

 スタイリストさんやメイクアップアーティストさんでも、オリーブスキンについて語ってる方は(わたしの観測範囲では)見かけないです(もしご存知なら是非教えてください)。欧米だと少数派、アジア系だとそれなりに存在するって書き込みも見ましたが(だから欧米系のメーカーで、オリーブスキン向けっぽいと言われるファンデはすぐに廃盤になりがちの模様)そもそも本当にオリーブスキンという分類があるんじゃろうか? ってレベル。単純に血行が悪いだけじゃないの? みたいなことを仰る方もいるようで。でも、黄色もピンクもニュートラルでもファンデが合わないという人がいて、困ってるのは現実な訳です。

 

ものは試しだ! 実験だ!

 見てもわからないなら、じゃあ、やってみりゃいいじゃん、ってことで、試しに、オリーブスキンの人が合うというちふれのBBクリームを買ってみました。もしこれが違和感なく馴染んだら、オリーブスキンの可能性が高いってことでいいのでは? しかもちふれなら、そこそこ安価で、全然合わなくて使えない、ってなっても罪悪感は薄い。あと近所のスーパーで取り扱いがある!

 

www.chifure.co.jp

 

 買ったのはオークル系1。このWebページでは色味なんかぜーーーんぜん分からんね(笑。出してみると、グレイッシュで、ファンデの色としては見たことのない色。恐る恐る塗ってみるとまさに『自分の肌の延長線上』って感じで馴染んで、びっくりしました。あ、もしかしてファンデってこういうものなの??? みんなこういう体験をしてるわけ??? って愕然としました。あれにはびっくりした……。

 ただ、乾燥するんですよね〜。あと、塗った直後は良いのですが、わたしにはちょっと暗いなと感じることが多かったのと、たまにグレーみやグリーンみが前面に出てくる時があったので、メインに使うのは違うかな、という印象でいます。でも赤くならないし、手持ちのニュートラルファンデを塗った時みたいな汚さはない。どっちがいいか、といえば、ちふれの方が断然良い。という感じです。

 

 とにかく、オレンジは避けるのがよさそう!!! ということで、次に買ったのがiHerbのファンデです。

 

iHerbで買ってみたファンデ

 Enoughという韓国のメーカーの『コラーゲンモイスチャーファンデーション』の13番。4月時点で646円

 

 商品サムネイルはものすごいオレンジなんですけど、カスタマーレビューの写真を見ると、オレンジではないんですよね。ちょっとグレーみのある色。こりゃいいんじゃないの? と買ってみたら、ほんとによかった。

 

 なにしろ、モイスチャーを謳うだけあって、全然乾燥しないし、肌にすっと馴染みます。伸びも良い。色味も、ちふれのときのような感動があり、かつ、グレーやグリーンに落ちない。すばらしいのですが、いかんせん香りが凄いのよ……。

 

 韓国のメイク品の香り、わたしは割と苦手です。フランス系はそれほどでもないのですが……。しかも、これは別格で香りが強いので、香りで酔うひとは避けた方が良さそうです。ジャスミンの香り、と言われてますが、ジャスミンっていうより芳香剤。勿論、時間で薄まりますが、肌に乗せてからそれなりに時間をおかないとマスクをしたときに辛いかも知れない。

 

エルメス様のファンデ

 次に、何を思い立ったか購入したのがエルメス様のファンデです。バームファンデーション〈エルメス プラン エア〉 20。

 

 ちょっと前にタッチアップしてもらったら超よくて、延々悩んだ挙げ句に買いに行きました。じつは、フェイスポインターのサロン帰りに行ったのが何を隠そうエルメスです……。

 

 色の説明は『ゴールドを帯びた明るいベージュ』。付け心地は、伸びが良くて馴染みも良くて、気持ちが良いです。香りは『アルニカとサンダルウッドを合わせた香調にグリーンティー』だそうで、甘く柔らかく、しかし甘すぎず、さらっとしています。不思議な存在感。わたしの好みとはちょっと違いますが、良い香りです。

 こちらのファンデ、気難しいらしく、有名デパコス下地だとモロモロが出やすいとかなんとか。ただ、わたし自身はモロモロは経験したことがないです。

 ちふれやiHerbのファンデと比べるとかなり明るく、彩度も高い色なのですが、首の色にあわせるとこの色が一番近いようです。肌と同じ色を重ねるというよりは、カラーコントロールと同じような働きで、くすみを飛ばすイメージ。ほわっと薄膜が張る印象。潤いがある肌のままキープ出来る感じがします。

 

スウォッチ・ウォッチ

 ためしに手持ち全部出してみました。午前中、東向きの部屋のレースカーテン越しが『日なた』。窓から1.5mほど離れた場所が『日かげ』。多分、PC診断をするときの状況は、『日かげ』の方が近いんじゃ無いかなと思います(明るいけど直射日光が差さないところ)。写真は、色味調整含めた修正はしていませんが、結構な差があるもんですね…。部位は、左手の手首から少し下のあたり。

 

f:id:blastedbloom:20230413063551p:image

 シュウウエムラ:ライトバブルフルイド 574 『ニュートラルのやや明るめ』

 キャンメイク:パーフェクトセラム BBクリーム 02 ナチュラル 

 ちふれ:BBクリーム オークル系1

 iHerb:コラーゲンモイスチャーファンデーション #13

 Hermesエルメス プラン エア 20

 

 ライトバブルフルイドはすげー古いファンデ(笑。なんだか捨てられなくて持っているという…。シュウウエムラは、ブランドで色番号を統一していると聞いたことがあります。因みに、色番号の意味合いはこれ。標準色は、564です。明度さえあってれば色相はどれでもOKなのがシュウウエムラのファンデなんだそうで…。

 ・百の位が色相(数字の大きさ:ピンク<ニュートラル(5)<イエロ-)

 ・十の位が明度(数字が大きい=明るい 数字が小さい=暗い)

 ・一の位が彩度(数字が大きい=あざやか 数字が小さい=グレイッシュ…かな?)

 

 これで見ると、iHerbが一番グレイッシュ。肌との差もそれほどなさそう。シュウウエムラキャンメイクは、下みっつに比べるとやっぱりオレンジ。エルメスは黄色。

 やっぱ色は比較しないと分からないなあ……。絶対音感もないんですけど、絶対色感(そんなんあるんか?)もないでござるよ……。

 

 今後買うとしたら、ひとまずニュートラル、オレンジの入ったファンデは避ける方向。肌色だけを見ると多分ニュートラルになるのでBAさんとはよくお話ししないとだめそうね~。

 わたしのように、ファンデ付けるとどうも変だな?っていう方は、自分の肌色のトーンはなんだろな~ってところから考えてみるのが良いかも、です。

 

 

番外)チーク要らんのでは問題

 ちょっと横道に逸れますが、赤に転ばないファンデを付けるようになって、実感したこととしては、わたしに血色感は不要だな…? ってことでした。これは肌の色みより、テイストとして不要な感じがしています。

 肌色に血色が無く、スン……ッ、てしていたほうがスッキリして見えるし、スッキリしているほうが垢抜けて見える、気がするんですよね。色が乗ると髪の毛と肌色のコントラストが弱まるからかもしれない。

 血色は、リップで補えるので、唇に色は必須ですが(彩度の低いブラウン系のリップより、赤みのあるほうが良いのかもなあ。これ、着てる服にも因りそうですが…)。

 PDファッもチークよりブロンザーなので、そういう感じなのかもねえ。どうなんでしょうね……。ブロンザーもあんま上手く使えた試しがないのだよな……。ああ、おれのメイク道は果てなく続く……!